テレビで観た。
観るときの年齢や経験によって印象の変わる映画。
高校生や大学生のときはこういう恋愛に憧れ共感し、なぜ上手くいかないのかと悲しみ、もしかしたら男側が悪いと感じるかもしれない。
大人になってくると、大なり小なり自分の経験とかぶる部分が出てきて、恋愛の終わりの始まりのときの何とも言えないモヤモヤとした嫌な気持ちが蘇ってくる。仕方ないよなぁ感が強い。
もっと歳を取ると、懐かしくもあり、微笑ましくもありという感じかな。
結局この2人は趣味嗜好が似てただけで、恋愛相手としてはそこまで相性がよくなかった。でも仕送りもあって、金の心配がないときはサブカル好き雰囲気カップルとして成り立ってた。
ただ実際働かないとってなったときに、大部分の人が普通の人に戻っちゃう。
責任がある、他人に迷惑をかけちゃいけない、こういうもんだ、やりがいが出てきた、これを世間では「大人になる」と呼んで、いろんなことを諦めて社会の歯車になることを自己肯定してる。
どちらかが現実を見だして夢から醒めた時点で終わりが始まる。
男はこういうもんだよと割り切って結婚話を持ち出してみるけど、女はそこまで割り切れなかった。どっちも悪くないし、ただただ相性がよくなかっただけ。
まぁよくある話だし、よくある話なだけに共感が得られるんだろう。
それにしても菅田将暉の大学生サブカル時代から社畜時代への変化と、有村架純のファミレスで昔の自分たちを見たときの演技がほんと上手だった。
特に盛り上がることもないけど、だらけて飽きることもなく、感情移入しながら観れる仕上がりだった。
10点中6.5点